北九州市の物価は他と比べてどうか

北九州市は政令指定都市に指定されている大きな市ですが、物価は他の地域とくらべてどうなっているのでしょうか。北九州市にお住まいの方はもちろん、旅行中の方も買い物の際に気になる点です。ここではいくつかの指標を用いて北九州市の物価について考えてみようと思います。

物価自体は安い方

気になる北九州の物価ですが、総務省統計局が51都市の消費者物価指数平均を100として、各地域の消費者物価指数を割り出した平均消費者物価地域差指数を見るとわかります。北九州市は97.5と平均の100を下回り、51都市の中でも5番目に安くなっています。つまり日本においては物価は安いといえるでしょう。一番物価が高いのは東京都区部で105.4、次いで横浜の104.7となります。この2つの都市に比べても北九州市はだいたい指数にして8ほど差があります。簡単にいうと１割近く物価が違うということでしょうか。

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最低賃金に対する物価は高め

ちなみに福岡の最低賃金は令和元年で841円、東京は1,013円、神奈川は1,011円となっています。最低賃金に対する物価指数を割り出してみると、北九州市は約0.116、東京は約0.104、横浜も0.104です。最低賃金に対して物価は都心に比べて割高となりました。あくまで最低賃金であって、実際の賃金がどうであるかはここではわからないこともあり、もちろん北九州市をこれだけの数字で見てしまってはいけませんが、あくまで参考にしていただけたらと思います。

参考：北九州市の消費者物価指数

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物価をどう判断するか

物価は実に様々な要因の結果として現れる指標です。従って「物価」だけでわかることは、物価がどう変動したかということくらいしかありません。重要なのは物価がなぜ変動したか、物価の変動によってどのようなことが起こるかということに目を向けることです。
とはいえ、ほしい情報に着目して考える範囲を絞らなくては、あまりに複雑すぎてかえって何もわらかなくなってしまいます。上記の例では、生活に着目し最低賃金に対してどうであるかということを考えてみました。ところがこれだけでわかることは少なく、できれば住みやすさや旅のしやすさをある程度納得できる形で評価できることが理想です。北九州市の住みやすさ、旅のしやすさを主眼として北九州市について今後も調査を進めていきたいと考えております。

近年では、どの地域でも価格が一定のものも多く、物価の差を感じにくくなっている事も事実だと思います。インターネットが普及した時代になり、地域による価格差がなくなってきている傾向にあると考えられます。
物価の違いを感じられるものといえば地元産の物や地域密着型のサービス等ではないでしょうか。実際は物の価格が全国で統一傾向にある場合、賃金差を痛感することのほうが多く、特に一番感じやすいのがガソリン代などではないでしょうか。とはいえ、価格が統一されていくということは賃金の地域差も減少していくと考えられますので、今後は物価というよりは地価の方が地域間の価格差としては重要になってくると思われます。

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物価の推移と今後の予想

福岡の物価といえば、全国からみて高いイメージがあったと思います。実際その通りで平成20年までは全国平均を上回る物価指数を維持していました。ところが北九州市に関しては平成10年から13年にかけては全国を上回っていたものの、その後は軒並み平均的な物価となっています。

参考：北九州市の消費者物価指数の推移【古賀市作成】

今後も何もなければ平均的な数値を維持することが予想されますが、産業が活発になったり大きなイベントが開催される等した場合は上下することが予想されます。影響が大きそうなのはリニアの開通などによる交通の便の向上だと思います。またどうしても他所の需要が高まれば相対的に物価は下がっていきますので、今後の市の活動や動向には日頃注意してみておきたいところです。また2021年のオリンピック開催によってどのように物価が推移していくのかも興味深いところではあります。

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北九州市の地価は安い方

では地価はどうでしょうか。平成28年現在で全国平均は73,149円/m^2に対して福岡平均は42,245円/m^2となっています。もちろん福岡市でも都心部、博多や中央区などは20万円以上/m^2になっていますが、北九州市はおおよそ7万円/m^2前後で全国平均ほどの地価となっています。福岡の中では高めとなりますが、北九州市は政令指定都市の中でも13位の人口を誇る大都市であり、大都市の中ではむしろ安い方ではないかと思われます。北九州市など各市町村が地価情報を公開しているはずですので、北九州市に住むことを考えている方は一度ご覧になってはいかがでしょうか。

参考：北九州市の地価情報

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北九州市は住みやすいか

京都市が提供している「身近な数字で１６大都市を比較」を見てみましょう。
まず、人口密度ですが、北九州市は2,031人/kmでこれは福岡市の約半分、東京都区部の約7分の1、静岡市の4倍といったところで東京大阪名古屋横浜などの都市部に住んでいた人からすれば大分広く感じるのではないでしょうか。また静岡市からは4倍近くありますので、静岡や札幌、仙台市などから来られた方は「人が多いなぁ」と感じるかもしれません。多すぎず少なすぎずという感じでしょうか。

消費者物価地域差指数も大都市にすれば比較的低い方ですね。賃貸住宅の家賃は16都市の中でも一番安価となっています。品質についてはわからないのですが、物価を見ると住みやすそうな印象がありますね。学校の数も他の大都市と比べて多くも少なくもない形でお子さんができても安心です。
悪性新生物による死亡者数が他都市と比べて高いようにみえますが、原因は不明です。常勤医師数や薬局数に関しては比較的多く、病気の際を考えると安心できます。何より東京都区部よりも多いところがポイントとなりますね。

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